LA STUDIO

GarageBandからブラウザ制作へ:LA Studioで録音・MIDI・書き出しを組み直す

GarageBandを離れて制作する人向けに、素材の引き継ぎ、新規プロジェクト、録音、GM音源とMIDI、WAV書き出しの手順と保存条件を説明します。

GarageBandを使えない環境へ移ったり、ブラウザで制作を続けたい場合は、まず録音と短いMIDIフレーズを含む小さな曲をLA Studioで作り、書き出すところまで確認しましょう。ここでは既存の音声素材を引き継ぎ、新しい録音と打ち込みを加える手順を説明します。手元のプロジェクト全体を自動変換する案内ではありません。LA Studioが自社の実装に基づいて提供する移行ガイドです。

移行前に、音声・ノート・プロジェクトを分ける

AppleはGarageBandのプロジェクトを、関連ファイルを含む拡張子 .band のパッケージと説明しています。保管方法はAppleのプロジェクト保存資料を参照してください。LA Studioの音声読み込みへこのパッケージを渡しても、編集可能な曲の移行にはなりません。元プロジェクトは別に保管し、実際に再利用する素材を用意します。

まだGarageBandを開けるなら、Appleの曲の書き出し手順で参照用の音声を作ります。パートごとに用意した音声は開始位置を揃え、冒頭の無音も残すと配置を確認しやすくなります。完成済みのステレオ音声しかない場合、そこに録音を重ねることはできますが、内側のノートをMIDIとして直接編集することはできません。

MIDI素材をすでに持っているなら、音声とは別に残します。MIDIのノートと、音色を鳴らす音源は別物です。ノートが同じでも音源が変われば聴こえ方は変わるため、元の音声を比較用に使います。移行できる素材、打ち直すパート、音声のまま残すパートを先に決めておきます。

新しいプロジェクトを作り、保存経路を確認する

  1. ブラウザDAWからエディタを開きます。前の作業が復元された場合は、必要な音声を書き出し、保存状態を確認してから新規作成へ進みます。
  2. エディタのメニューから Projects を開き、名前を入力して + New Project を選びます。現在のセッションを空にして始める操作なので、既存曲への素材追加と取り違えないでください。
  3. トランスポートの BPM 欄へ曲のテンポを入力し、確定します。拍子も素材と一致させます。
  4. 短い音声を読み込み、再生と停止を確認します。曲全体を移す前に、同じ素材を再び開ける保存方法を確かめます。

通常の Save ボタンは未ログイン時にサインインを求め、クラウド保存にはアカウントとプランの保存枠があります。新規作成にはローカルの経路もありますが、ブラウザ内に曲が見えることだけをバックアップ完了の根拠にしないでください。編集用プロジェクトと試聴用WAVの両方を残し、保存と再読込のガイドで復元を確認します。

音声素材を配置し、最初と後半を照合する

音声を読み込んだら、トラック名と波形を確かめ、共通の開始位置へ配置します。冒頭の拍だけでなく曲の後半も聴いてください。最初から同じ量だけずれている場合は配置位置を、進むほどずれる場合はテンポや素材の長さを確認します。取り込み直す前に、同じファイルを重複して置いていないかも確認します。

元の完成音声を参照トラックに置いた場合は、通常のミックス中はミュートします。パート別音声と完成音声が同時に鳴ると、意図せず音量や響きが変わります。再生に成功してから少しずつパートを追加し、どの段階で問題が出たか追える状態にします。

録音先と入力を決めてから録音する

音声トラックを作成して録音先を選び、REC側の入力設定でマイクまたはインターフェースを選択します。ブラウザに求められたマイク許可を与え、入力が有効になったことを確認します。トラックを選ぶ操作と、録音先を有効にする操作は同じとは限りません。録音ボタンが使えないときは、録音先と入力の両方を見直します。

  1. ヘッドホンを使い、伴奏がマイクへ回り込まない状態にします。
  2. Record を押し、カウントダウン後に短いフレーズを録音します。停止して、新しい音声リージョンができたことを確認します。
  3. 入力モニターに頼らず、録音したリージョンを再生します。冒頭が欠けていないか、割れていないか、伴奏と位置が合っているかを聴きます。
  4. 二重に声が聞こえる場合は、機器側の直接モニターとブラウザ側のモニターが重複していないか確認します。

マイクが選べない場合はOSとブラウザの許可を、無音なら入力デバイスと録音先を確認します。歪んだ録音は書き出し設定だけでは直せません。入力レベルを下げて録り直します。詳しい切り分けは宅録ガイドへ。遅延は機器や端末で異なり、ここでは一律の値を示していません。

ピアノロールでノートを作り、音色を選ぶ

Piano Roll を開き、空の状態なら + Add MIDI track & region、既存MIDIトラックなら + Create MIDI region から始めます。すでに配置されたMIDIリージョンはダブルクリックで開けます。Draw を選び、短いノートを置きます。Select で位置や音高を動かし、端をドラッグして長さを変えます。スナップの刻みを確認し、音符とリージョン全体の移動を取り違えないようにします。

音色は選択トラックの DEVICES の音源欄で選びます。GM音源を選び、まずピアノで同じノートを試聴します。InstrumentSelectorの SoundFont (GM) もGMプログラムを選ぶUIです。通常のGM再生はGeneralUser_GSのSF2を読み込む経路なので、最初は音源のダウンロード完了を待ちます。ピアノロールはノート編集画面で、音源ファイルを読み込む場所ではありません。

鳴らなければ、再生位置がノートを通過しているか、ベロシティ、ミュート、トラック音量、音源の読み込みを順に確認します。音色を次々と変える前に、同じノートを一つ鳴らす条件を揃えます。ドラムは専用のGMドラム音源を選び、鍵盤の高さが打楽器の種類に対応することを確認します。詳しい編集はMIDI打ち込みガイドにあります。

音量を整え、書き出し用の状態にする

録音とMIDIを一緒に鳴らし、先にトラック音量を調整します。必要な音が小さいのか、他のパートが大きすぎるのかを聴き分けてください。エフェクトを追加する場合はDEVICESの対象トラック名を確認します。MASTERが対象ならミックス全体に処理がかかります。

元のGarageBandの音色・プラグイン設定がそのまま移るとは考えず、参照音声を交互に聴いて作り直します。ネイティブVST/AUとブラウザ内音源の導入経路も異なります。外部プラグインが必要な作品は、ブリッジの確認事項を読み、まず一つのパートで再生と出力を確認します。

WAVを書き出し、移行結果を確認する

Export で WAV と Full mix を選びます。初期値は44.1 kHz・24-bitで、この範囲の出力は無料プランの設定内です。48/96 kHzおよび32-bit floatはPro条件があります。これは書き出し機能の条件で、クラウド保存やAI生成などを含む全機能の無料利用を意味しません。MIDI書き出しはノートの受け渡し用で、録音した声や音源そのものは入りません。

Normalize の状態を確認して書き出し、別のプレーヤーで冒頭、最も密な部分、最後の余韻を聴きます。音が欠けた場合は元ファイルの読み込み、ミュート、ソロ、対応外のマスターデバイスを確認します。失敗メッセージが出た出力を完成品として渡さず、原因を直して再出力します。

移行できたと判断する基準は、新しい録音が聞こえ、MIDIが選んだ音色で鳴り、全パートの位置と書き出した音声が一致することです。プロジェクトも再読込し、必要な素材が残っているか確認します。複数の制作環境の選び方を検討したい場合は、別記事の用途別DAW確認ガイドへ進んでください。