オーディオをMIDIに無料でオンライン変換する方法(2025年版)
やりたいことを3ステップで実現する
「オーディオをMIDIに無料でオンライン変換したい」と調べているなら、おそらくこんな状況だと思います。スマホにハミングを録音した、ギターのリフを録った、そういった実際の音声ファイルをMIDIノート(どの音をいつどのくらいの強さで鳴らすかをソフトに伝える、デジタルで編集可能なデータ形式)に変換して、メロディを編集したり、音色を差し替えたり、音楽プロジェクトに組み込んだりしたいはずです。
朗報です。ブラウザ上で、無料で、1分以内に変換できます。LA Studioの無料オーディオ→MIDI変換ツールを使った最速の手順はこちら:
- ツールを開く。 la-studio.cc/audio-to-midi にアクセス。アカウント登録もダウンロードも不要です。
- 音声ファイルをアップロードする。 MP3・WAVなど一般的な音声ファイルをページにドラッグ&ドロップするだけ。ハミングのボイスメモ、楽器の録音、曲の一部など何でもOKです。
- MIDIファイルをダウンロードする。 ツールが音声を解析してノートを検出し、
.midファイルを生成します。GarageBand・FL Studio・Ableton LiveなどのDAW(音楽制作ソフト)で開けるほか、LA Studio内蔵のピアノロールエディターにそのまま読み込むこともできます。
手順はこれだけです。以降では、この技術の仕組み、得意なケースと苦手なケース、そしてより精度の高い変換結果を得るためのコツ(特に初心者向け)を解説します。
オーディオ→MIDI変換とは何か?
少し基本から整理しましょう。オーディオとは音の録音データ——空気の振動をデジタルファイルとして記録したものです。一方、MIDI(Musical Instrument Digital Interface)は音そのものではなく、「C4の音を80%の強さで0.5秒間鳴らす」といった命令の羅列、つまりデータです。
オーディオをMIDIに変換するとは、ソフトウェアが録音を聴き取り、演奏されたノートを判断して、それをMIDIデータとして書き起こす処理です。ミュージシャンが耳コピして楽譜に書き留める作業を、ソフトが数秒で自動的にやってくれるイメージです。
こんなときに重宝します:
- ハミングしたメロディのアイデアをDAWのピアノロール(MIDIエディター)で編集したい
- シンプルな楽器演奏を録音して、ピアノやバイオリン、シンセの音に差し替えたい
- サンプル音源からメロディを抜き出して、コードを付けたい
- 録音の音程を把握したい(自動採譜として使いたい)
LA Studioのブラウザ変換ツール——仕組みを解説
LA Studioは、Spotifyのオーディオインテリジェンスラボが開発したオープンソースの機械学習モデルBasic Pitchを使用しています。ONNX(サーバーを使わずにAIモデルを動かす技術)によってブラウザ内で完結して動作するため、音声ファイルがクラウドにアップロードされることはなく、すべての処理はあなたのデバイス上で行われます。
実際のメリットをまとめると:
- 完全無料、使用制限なし——クラウドのクレジットを消費しない
- プライバシー保護——録音データが手元のパソコンから出ない
- 高速処理——30秒のクリップなら、端末の性能にもよりますが5〜15秒で変換完了
- ポリフォニック対応——単音メロディだけでなく、複数音の同時発音(コード)も検出可能
ポリフォニックとは「複数の音が同時に鳴る状態」のこと——ギターをストロークして複数の弦が一度に鳴る状態がまさにそれです。安価なオーディオ→MIDI変換ツールの多くは単音(モノフォニック)メロディにしか対応していませんが、Basic Pitchはどちらも処理できます。
ファイルをアップロードすると、ダウンロード可能な.midファイルが生成されます。そのMIDIファイルをLA Studioエディターに直接ドラッグして、ノートの編集、移調、音色の変更などが行えます。
精度を上げるためのコツ
オーディオ→MIDI変換は万能ではありません。条件が整うほど精度が上がります。より良い結果を得るためのポイントを紹介します。
1. 音がクリアで、音源が1つだけの録音を使う
録音がクリアで余計な音が混じっていないほど、MIDI変換の精度は上がります。ドラム・ベース・ボーカルが全部入った楽曲よりも、BGMのないハミングの方がはるかに正確に変換できます。フルサウンドの楽曲を扱う場合は、まずLA Studioのステム分離ツールでメロディや特定の楽器トラックを抽出してから変換することをおすすめします。
2. ハミングや歌は明確に
ハミングのメロディを変換する場合は、テンポを一定に保ち、音と音の間でピッチが曖昧にならないよう意識して、各音をはっきりと発音しましょう。自信を持って音程が取れているハミングの方が、モゴモゴした歌い方や過剰なビブラートよりもきれいなMIDIになります。完璧な音程でなくてOK——大切なのは明確さです。
3. リバーブやエコーが強い録音は避ける
残響(リバーブ)が多いと音同士が溶け合い、どこで音が切れてどこから次の音が始まるのかをAIが判断しにくくなります。こもった感じの録音になっている場合は、服の詰まったクローゼットの中など響きが少ない場所で録り直すか、変換前にノイズ除去ツールで処理しておきましょう。
4. 必要な箇所だけをトリミングして使う
10秒のメロディが欲しいだけなのに、5分の音声ファイルをそのまま流し込む必要はありません。短いクリップの方が処理が速く、不要なノートが少ないクリーンなMIDIが得られます。
5. ある程度の手直しは必要と心得る
どんなに優れたAIツールでも完璧ではありません。余分なゴーストノート、ピッチが少しずれたノート、本来は1つのノートなのに途中で分断されたノートなどが出ることはよくあります。これは正常な範囲です。MIDI変換の出力は「下書き」と考えてピアノロールで仕上げましょう。それでも手動で全音符を入力するよりはるかに時間が省けます。
ポリフォニック変換——コードにも対応できる?
よくある質問のひとつが、「ピアノやギターのストロークのように複数の音が同時に鳴るコードでも対応できるのか?」というものです。LA Studioが採用しているBasic Pitchの答えは「はい、ある程度の精度で対応できます」。
特に得意なケース:
- アタックが明瞭なソロピアノ録音
- アコースティックギター(特にフィンガーピッキングのメロディ)
- ベースギターのライン
- クリーントーンのエレキギターリフ
- ハミングや口笛(モノフォニック:単音)
苦手なケース:
- バンドのフルミックス録音(音が多すぎて判別困難)
- 歪みの強いギター(倍音がピッチ検出を混乱させる)
- アタックがゆっくりなシンセパッド(音の発音タイミングを判断しにくい)
- ドラムやパーカッション(音程のある音ではないため)
フルバンドのような複雑なポリフォニック素材の場合は、まずステム分離で目的の楽器だけを抽出することが最善策です。Spotifyの研究によると、Basic Pitchは単独楽器に対して高い精度を発揮しますが、音が密に重なったミックスでは精度が下がるとされています——これは現在のAI採譜システム全般に共通する特性です。
ハミングを楽曲アイデアに育てる——初心者向けワークフロー
頭の中にあるメロディのアイデアを、無料のブラウザツールだけを使って編集可能な音楽プロジェクトに仕上げる、実践的なフローを紹介します。
- ハミングを録音する。 スマホのボイスメモアプリを使い、ゆっくりはっきりとメロディをハミング。まずは30秒以内を目安に。
- ファイルをパソコンに転送する。 AirDrop、メール、クラウドストレージなどでパソコンへ。
- MIDIに変換する。 la-studio.cc/audio-to-midi にアクセスし、ボイスメモをアップロードして
.midファイルをダウンロード。 - エディターで開く。 la-studio.cc/editor にアクセスし、MIDIファイルをドラッグ&ドロップ。ピアノロール上にメロディが色付きのブロックとして表示されます。
- ノートを修正する。 ピアノロールをズームインして確認。余分なゴーストノートを削除し、ピッチがずれたノートをドラッグして修正し、ノートの長さを整えます。
- 音色を選ぶ。 MIDIトラックにピアノ・シンセ・ストリングスなどの音色を割り当てます。LA StudioにはSalamander Grand PianoやSurge XTシンセサイザーなど複数の音源が標準搭載されています。
- 楽曲を発展させる。 メロディの下にコードを加え、ドラムビートを追加すれば、ハミングから本格的な楽曲の原型が完成します。
デスクトップソフトとの比較
オーディオ→MIDI変換ができるデスクトップアプリもいくつかあります。正直な比較をしてみましょう。
- Melodyne(Celemony)——業界標準。ポリフォニック変換の精度は抜群ですが、価格は$99〜$400以上。Mac・Windowsへのインストールが必要。複雑なポリフォニック素材に対しては最高峰の品質。
- Logic Pro(Mac専用)——「MIDIに変換」機能が内蔵されており精度も高いですが、$199.99のコストとMac限定という制約があります。
- FL Studio——ZGameEditorやピッチ→MIDI機能がありますが、操作がやや手動寄り。ライセンスは$99から。
- LA Studio(ブラウザ、無料)——Basic Pitch AIを採用。インストール不要、費用不要、Windows・Mac・Chromebookを含むあらゆる現代的なブラウザで動作。クリーンな録音に対しては高品質な変換結果が得られますが、複雑なポリフォニック素材に対してはMelodyneには及びません。有料ソフトを購入する前にワークフローを試したい初心者に最適な選択肢です。
結論として、始めたばかりの方やメロディアイデアをさっとMIDI化したい方には、まず無料ブラウザツールが最適な出発点です。複雑なマルチインストゥルメント録音を扱うプロの方には、Melodyneがゴールドスタンダードです。
よくある質問
Q. スマホで録音した音声をMIDIに変換できますか?
A. はい。ボイスメモ(M4A)・MP3・WAVなどのファイルをアップロードできます。最良の結果を得るには、単一のメロディまたは楽器だけが録音されていること(BGMなし)が理想的です。録音にノイズが含まれる場合は、事前にノイズ除去ツールにかけてみてください。AIがノートを検出し、編集可能なMIDIファイルを出力します。
Q. ドラムやベースが入ったフルの楽曲でも変換できますか?
A. 変換は試みますが、結果はかなり乱雑になります。オーディオ→MIDI変換は、単独楽器・単独音源の録音で最も効果を発揮します。フルの楽曲の場合は、①ステム分離ツールで目的のメロディや楽器だけを抽出し、②その分離した音声をオーディオ→MIDI変換にかける、という2ステップのワークフローが圧倒的にきれいな結果をもたらします。
Q. 変換されたMIDIファイルはGarageBand・FL Studio・Ableton Liveで使えますか?
A. はい。出力されるのは標準的な.midファイル(SMF:Standard MIDI Format)で、GarageBand・FL Studio・Ableton Live・Logic Pro・Reaper・Cubaseなど、市販のほぼすべてのDAWに対応しています。使いたいDAWにドラッグ&ドロップするだけでOKです。
Q. 変換後のMIDIに余分なノートが多すぎる場合はどうすればいいですか?
A. 複雑な録音やノイズの多い録音では、これはよくあることです。AIが出力するのはあくまでも「下書き」であり、完璧な採譜ではありません。ピアノロールエディターでMIDIファイルを開き、ズームインして不要なノートを削除してください。ほとんどのメロディは1〜2分で整理できます。「自動で約8割が完成して、残り2割を自分で仕上げる」くらいの感覚で使うのがちょうどいいです。
Q. 無料の変換ツールを使うのにアカウント登録は必要ですか?
A. LA StudioのオーディオtoMIDI変換ツールはアカウント不要で利用できます。ページを開いてファイルをアップロードし、結果をダウンロードするだけです。LA Studioエディターの一部高度な機能にはアカウントが必要ですが、変換ツール本体は完全無料で誰でも使えます。