ボーカルのリバーブ設定:プリディレイ・Decay・Mixの調整
ボーカルが埋もれないリバーブ設定の手順。プリディレイ・Decay・Mixの役割、LA Studioで試す設定例、120 BPMのディレイ時間と書き出しの注意点を解説。
リバーブは空間の余韻、ディレイは遅れて返る音を作ります。どちらも声を豊かにできますが、量が多すぎると言葉が埋もれます。原音を残して、伴奏の中で少量から試します。
3つの設定を分ける
Decayは余韻の長さ、Pre-delayは原音から残響が始まるまでの間、Wetは処理音の量です。長いDecayと大きなWetを同時に変えると、どちらが聞き取りにくさの原因か分かりにくくなります。
調整の手順
- まずリバーブを切って、声と伴奏の音量を整えます。
- 短めの余韻を少量足し、次の言葉まで残響が重なりすぎないか聴きます。
- 声の輪郭がぼやける場合はWetを下げます。必要ならPre-delayで原音と残響の間を少し空けます。
- 曲の最も言葉が詰まった部分と、最後の伸ばす音を両方確認します。
テンポに合わせる計算
120 BPMの4分音符は60,000 ÷ 120 = 500 msです。8分音符は250 ms、付点8分音符は375 ms。ディレイの最初の設定候補にできますが、必ず拍どおりにする必要はありません。返ってくる音が次の歌詞を邪魔しないかを優先します。
書き出しの最後
最後のノートで範囲を切ると余韻が途切れます。必要な長さを含めて書き出し、別のプレイヤーで終わりを確認します。声だけの処理例を、そのまま曲全体のマスター設定として使わないでください。
LA STUDIOのReverbで試す
DAWで声のトラックを選び、DEVICESからReverbを追加します。組み込みReverbにはRoom Size、Decay、Damping、Pre-Delay、Mixがあります。Decayの値は0〜1の内部量で、秒数ではありません。
- 短い歌声を使い、まずエフェクトをバイパスして原音を聞きます。素材の由来は音声例を参照してください。
- 比較を始める設定例はRoom Size 0.3、Decay 0.25、Damping 0.5、Pre-Delay 20ms、Mix 0.1です。声ごとの推奨値や測定結果ではなく、変化を追うための出発点です。
- Mixだけを0.2に上げ、言葉の聞き取りやすさを比較します。次にMixを戻してDecayだけ変更し、余韻の長さを聞き分けます。
- バイパス時と音量を揃えて比較し、WAV書き出し後の末尾も確認します。
別のプラグインでは同名のパラメーターでも単位や動作が異なります。ここでの数値をそのまま外部Reverbへ移さず、その製品の単位を確認してください。