ブラウザ音声処理の仕組みと、止まったときの切り分け
Web Audio・AudioWorklet・WASM・WebGPUの役割と、モデル読み込み・メモリ・音切れの見分け方。
ブラウザDAWは、画面の操作、音声の再生、AIモデルの計算を組み合わせています。「ブラウザで動く」というだけで、すべて同じ場所・同じ方法で処理されるわけではありません。
役割の違い
| 技術 | 主な役割 | 誤解しやすい点 |
|---|---|---|
| Web Audio | 再生、接続、音量やエフェクト | Web AudioだけでAI分離をするわけではない |
| AudioWorklet | 音声処理用の実行環境 | 重い処理を無制限に実行できるわけではない |
| WebAssembly | ブラウザで計算コードを実行 | 自動的にGPU処理になるわけではない |
| WebGPU | GPUを使う計算 | ブラウザ名だけで利用可能とは決まらない |
読み込みと計算を分ける
初回はモデルやWASMのダウンロードが必要です。進捗が止まったときは、ネットワークで取得中なのか、取得後の計算中なのかを確認します。2回目が速くなる場合はキャッシュの効果もあり、GPU計算自体が速くなったとは限りません。
長いファイルだけ失敗する場合
16-bit PCMのファイルでも、編集時は32-bitの浮動小数点などに展開されます。48 kHz・ステレオ・10分をfloat32で1コピー保持すると、48,000 × 2 × 600 × 4 = 230,400,000バイトです。モデル、途中結果、複数ステムは別に必要なので、ファイルサイズだけで必要メモリを判断しないでください。
音切れと解析失敗
再生が途切れる場合は、重いタブを閉じ、同時エフェクトを減らし、短い素材で確認します。解析が失敗する場合はファイル形式、長さ、GPU利用可否を切り分けます。標準のローカル処理とHQクラウド処理では、障害の原因も異なります。
問い合わせに添える情報
端末、OS、ブラウザのバージョン、使ったツールとモード、音源の形式と長さ、失敗した工程を記録します。未公開音源そのものを送る必要はありません。お問い合わせから、再現手順を説明してください。